のんびり旅日記。
美保関の神様は卵がお嫌いである。鶏の卵がお嫌いである。同様に雌鶏もひよこもおきらいで、とくにいけないのは雄鶏で、大嫌いでいらっしゃる。それだから美保関には雄鶏も雌鶏もいない。ひよこも卵もない。この土地では鶏卵一個にその二十倍の目方の金で支払うといっても卵を買うことはできない(小泉八雲『美保関にて』)。今回の旅は、小泉八雲作品に描かれた場所を巡るのがコンセプトでもある。そんな訳で、最初の目的地は美保関。鶏を嫌うとされた、事代主を祀る神社がある。かつては卵や鶏が禁忌とされたこの地、今は流石にそこまで過敏にはなっていないそうである。ただ、少し気がかりなのは、さっきスーパーで珍しいからとチューブ入りの卵豆腐を買ってしまったことである。
海沿いを走り続け、時折現れる港の風景を撮りながら。しばし走るうち美保神社に到着。
参道でイカを焼いたりしているものの、こう言う時に魚介類が苦手だと誘惑に屈さずにいられてお得だ。ただおかげで、山陰を旅しても特に名産を食べることがないのは不幸せな気もする。
ともあれ参拝を済ませて、境内を一周。何より目を引いたのは、大きな般若のお面。どう言う意図での奉納なんだろう。
参拝を終えて、次の目的地までまた海沿いを走る予定だったのだけど、鳥居の脇から雰囲気のいい路地が伸びていた。
のんびり歩いていたら、猫発見。でも走っていった。
ちょっと残念。続く。
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